循環器は、「心臓」「動脈」「静脈」「毛細血管」から構成されています。
心臓は胸の少し左側にあり、血液を送り出すポンプの役割をしています。
心臓の筋肉が収縮したり、広がったりして血液は送り出されています。
心拍数には個人差がありますが、安静な状態で60~100回程度が一般的です。
動脈は、心臓から全身に血液を送り出す血管です。
身体の中で最も太い血管の「大動脈」は、肺以外の全身に血液を送る大切な役割をしています。
静脈は、全身から送り出された血液が心臓に戻っていく血管です。
多くの静脈には、血液の逆流を防ぐ弁があり、血液が心臓へ流れるのを助けます。
毛細血管は、非常の細い網目上の血管で、動脈と静脈の間をつなぐ役割をしています。
身体中に酸素や栄養を運ぶ役目や老廃物の回収も行います。
身体の中には、血管が張り巡らされており、その中を血液が流れます。
心臓がポンプの働きをして、全身に血液を送り出して酸素や栄養を届けて、代わりに二酸化炭素などの老廃物を回収します。
血液は約1分間で循環しており、血液が体内を循環することで維持しています。
そのため、心臓や血管などの血液に関する器官を「循環器」といいます。
循環器内科は、血管や心臓の病気を専門にしている診療科目です。
循環器の疾患は、発見が遅れると命に関わる可能性もあるため、日ごろから定期的に検診をして、早期発見・早期治療をすることが大切です。
当院では、健康診断や人間ドッグで診断された血管や心臓の疾患の治療を行っています。
また、「胸の痛み」「動悸」「息切れ」「手足のむくみ」などの症状のある方の診断や治療、生活習慣病(糖尿病・高血圧・高脂血症など)の改善なども対応いたします。
そのほか、不整脈や動脈硬化、心筋症、心筋梗塞、心臓弁膜症など、循環器に関する病気に対して診断や治療が行われます。
循環器内科を受診する必要がある胸の痛みは、心臓が関係しています。
胸に関係している症状がある場合、「心筋梗塞」「弁膜症」「狭心症」などの可能性があります。
胸の痛みでも、症状も様々で、具体的には圧迫感や前胸部が締め付けられるような痛みを感じることが多いようです。
ただし、肩や背部や奥歯などにも痛みを感じるケースもあります。
痛みの持続時間が長くなっていたり、痛みを強くなっていたりする場合には、病気が進行している可能性がありますので、早めに受診をしましょう。
動悸は、心臓の拍動をいつもより強く感じたり、速く感じたりすることです。
その中でも「脈が飛んでいる」「脈が乱れている」と感じた時には、不整脈の可能性があり、受診した方がよい状態です。
息切れは、自然な呼吸がしにくく、ゼーゼーと息が切れて苦しい状態です。
息切れが原因の疾患は、肺炎や慢性閉塞性肺疾患などがあります。
ただし、動悸と息切れを伴う場合には、心不全の可能性も考えられます。
そのため、早めに受診した方がよい状態です。
塩分やアルコールの飲み過ぎ、運動不足、ストレス、月経などの場合には、一時的に手足がむくむことがあります。
一時的な症状の場合には、問題がないことが多く、規則正しい生活をすると改善されやすいです。
しかし、慢性的な手足のむくみの場合には、心臓の機能が十分に働いておらず、血流が悪化することでむくむ場合があります。
症状としては足のすねや甲がむくみやすく、体重が増加する場合もあります。
また、心臓の機能が働いていないと、身体に必要な酸素や栄養素が不足して息切れの症状が出ることもあります。
息切れや足のむくみは、心臓弁膜症や心筋症などの初期症状として現れることが多いため、注意が必要です。
循環器内科では、心臓に関係する疾患を検査・治療ができます。
具体的には、「心筋梗塞」「不整脈」「狭心症」「心筋症」「心臓弁膜症」などがあります。
それぞれの症状をご紹介します。
心筋梗塞は、動脈硬化などでプラークや血栓で血管が詰まり、血液を送ることができない状態をいいます。
その結果、血液から送られている酸素が供給できず、心筋は酸素不足になり、心筋が壊死を起こしてしまいます。
心疾患は日本人の死因第2位にもなっており、すぐに処置が必要です。
締め付けられるような強い胸の痛みが特徴です。
安静にしていても、20分以上強い胸の痛みを感じます。
不整脈は、心臓の鼓動が「速い」「遅い」「乱れる」など通常と異なる状態をいいます。
心臓は規則的なリズムで血液を送り出していますが、不整脈は心臓の機能が低下して、「疲労感」「ふらつき」「息苦しさ」などを感じる場合もあります。
症状が悪化すると、心不全や心臓発作などの合併症を引き起こすことがあります。
症状は、通常の脈とは異なることから「脈が飛ぶ」「動悸がする」「胸の痛み」などが現れます。
不整脈の中でも「発作性心房細胞」は、脈の乱れから血栓ができ、「脳梗塞」を引き起こすこともある危険な病気です。
狭心症は、完全に閉塞していないものの、コレステロールなどで血管が細くなり、血液が通りにくくなった状態です。
動脈硬化の原因はいくつか考えられますが、生活習慣病が深く関係しています。
狭心症も心臓に血液が届きにくくなるため、「胸が痛い」と感じます。
そのほかには、胸が締め付けられる、肩が痛い、息切れなどの症状があります。
心筋梗塞の前段階で起きることが多く、心筋梗塞に移行しないように早めに処置する必要があります。
心臓の筋肉である心筋が何らかの異常で心臓の機能が低下する疾患です。
心筋症は大きく3つの原因に分けられ、心筋に異常があるため、心臓の血液を送る働きが低下する疾患です。
心筋症の原因は遺伝やウイルス感染など、一部は原因が分かっていますが、多くの原因は不明のままです。
原因が特定できない「特発性心筋症」と原因が特定できる「特定心筋症」に分けられます。
そのため、心筋症は特定疾患の難病指定を受けており、医療費も整備されています。
心筋症の症状はさまざまで、息切れ、めまい、疲労感などがあげられます。
心臓の内部には「右心房・右心室・左心房・左心室」の4つに分かれています。
これらの部屋には、血液が逆流しないようにドアのような「弁」がついているのですが、心臓弁膜症はこれらの弁が適切に機能しなくなる疾患です。
具体的には、弁が硬くなり開きにくくなる「狭窄症」ときちんと弁が閉じずに血液が逆流する「閉鎖不全症」に分けられます。
狭窄症は、弁が開きにくくなるため、血液が制限される状態です。
狭窄した部分には、血液が十分に供給できず、臓器が必要とする栄養や酸素が困難になる場合があります。
心臓の弁が完全に閉じない状態のため、血液が逆流してしまい、心臓や身体に負担がかかります。
安静時に行われる検査で、微弱な電流を流すことで心臓の動きを確認ができます。
「不整脈」「狭心症」「心肥大」「心筋梗塞」などの診断をする際に役立ちます。
X線撮影では、心臓・肺・大動脈・肋骨などの気管を調べることができます。
肺の病気や心臓の血管も撮影ができるため、心不全の状態も把握ができます。
また、骨折の有無も確認が可能です。
胸部に超音波を当てることで、心臓の動きに問題がないか、心臓の弁の動きや血液の逆流がないか等の観察できます。
循環器内科は、心臓や血管に関係している疾患のため、早期発見・早期治療が大切です。
検診などで生活習慣病や高血圧などの指摘を受けた方は、血管に負担がかかっている場合があります。
また、動悸、息切れ、胸の痛みなどの症状が出ている場合には、心臓の疾患が関係している可能性があります。
生活習慣の改善なども対応ができますので、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。
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